GA4は「参照元/メディア」を セッション基準 と ユーザー初回基準 の2軸でレポートする。
数字が違うのはエラーではなく、基準が違うから。
UTMを正しく設計すれば、デフォルトチャネルグループで整然と分析できる。
GA4はイベントベースの計測なので、同じ「参照元/メディア」でも切り口が複数あります。
理解の入口は セッション基準 と ユーザー基準(初回) の2つです。
セッション基準(session source/medium)
その訪問(セッション)がどこから来たかを表す。
→ 短期的なキャンペーン効果や直近の流入把握に便利。
ユーザー初回基準(first user source/medium)
ユーザーが最初にサイトへ来たときのチャネル。
→ 新規獲得経路を把握するのに有効。
(ポイント!)この2軸を押さえていないと「トラフィック獲得」と「ユーザー獲得」の数字が違う理由が理解できず、混乱しがちです。
GA4の標準レポートで確認できるのは次の2種類です。
トラフィック獲得レポート
ディメンション:セッションの参照元/メディア
→ 各訪問が直近どこから来たかを見る
ユーザー獲得レポート
ディメンション:ユーザーの初回参照元/メディア
→ 新規ユーザーがどこから流入したかを見る
(ポイント!) 両者は基準が違うので数字が一致しませんが、どちらも正しい値です。
ここで前回までのUTM設計が効いてきます。
utm_medium を GA4既定の用語(email / social / paidsocial / cpc / display …)に揃えておくと、Unassignedに落ちず正しくチャネル分類される。
QRやPDFなど既定にない流入は、カスタムチャネルグループを作って整理できる。
UTMを正しく設計することで、セッション基準でもユーザー初回基準でも、見やすく比較できる状態になる。
(ポイント)おすすめは「カスタムチャネルグループで全体の傾向を見て、参照元/メディアでさらに深掘りする」流れです。
直近の施策の効果を知りたい → セッション基準
新規ユーザーをどこから獲得したか知りたい → ユーザー初回基準
既存ユーザーのリピート経路を知りたい → 探索レポートやLooker Studioで既存ユーザーフィルタをかける
(ポイント)探索レポートでは「セッション参照元 × 既存ユーザーセグメント」のクロス集計でリピート経路を可視化できます。
GA4の「参照元/メディア」は一枚岩ではなく、セッション基準とユーザー初回基準の2軸で理解する。
数字が合わないのはエラーではなく基準が違うだけ。
UTMを整備しておけば、チャネルごとに正しく分類され、2軸の比較が可能になる。
目的に応じて、どの基準で見るかを意識するのが分析の第一歩。
「トラフィック獲得とユーザー獲得、どちらを見ればいいのか…」
そんな疑問はよくあります。参照元設計とチャネル設計を整理したい方は、ぜひご相談ください。